背中を洗うのにはボディブラシが最適というお話

 
厚生労働大臣免許保有者責任編集

タワシで背中・肩甲骨をゴシゴシ洗うと、褐色脂肪細胞が活性化されるんですか?

背中を入念に洗うことは、気持ちが良いということで、心の健康という意味でプラスに働くでしょう。

そもそもお風呂に入るわけですから血行は良くなります。褐色脂肪細胞については、医学的な観点から申し上げますと、肉体的な健康や美容との関連性があるとはいえません。

血液やリンパの流れが良くなって、健康や美容に良さそうなお風呂での背中洗いですが、肌をゴシゴシ洗うのは美容的にNGです。

ただ、洗い方次第で良い効果が期待できます。

褐色脂肪細胞について

まず、結論から申し上げますと皮膚への刺激と褐色脂肪細胞の活性化には関連性はありません!!

現時点で関連性を証明する研究報告はされておりません。

褐色脂肪は、脂肪であって脂肪ではない

褐色脂肪細胞は、"脂肪細胞"という名前ですが、あなたがイメージする皮下脂肪や内臓脂肪といった「脂肪=脂身」とは違うのです。褐色脂肪細胞は代謝高めて大きな熱を生み出す特殊な脂肪です。

脂肪は筋肉と相反する存在と思われていませんか?

褐色脂肪細胞は、機能的には「筋肉」に近いのです。

乾布摩擦やお風呂上りに冷水を浴びると体が暖かくなる理由

乾布摩擦や風呂上りに冷水浴びると体がポカポカしてきます。

乾布摩擦で体があったかくなるのは、背中をこすることによって褐色脂肪細胞が活性化されたからではありません。皮膚をこすることによって摩擦熱が生じるからです。熱で血流が増すということもあるでしょう。

冷水を浴びた後にポカポカするのは、冷水で急激に収縮した血管が、その後に拡張して血流が増えるからです。これは体本来に備わっている反射のひとつです。

褐色脂肪細胞が発動するのは生命の危機に瀕した時

褐色脂肪細胞がはたらくのは、体温が低下して生命の危険にさらされたときです。

冷水や冷気などの寒冷刺激が加わることではなく、低体温が活性化のスイッチとなるのです。

生活のなかで、褐色脂肪細胞が存在する肩甲骨付近を刺激して、「温かい」感じの何らかの反応が出るかもしれませんが、それらは褐色脂肪細胞とは全く関係がないのです。

褐色脂肪が豊富なのは赤ちゃんの時だけ

そんな褐色脂肪細胞ですが、これが体内に多く存在しているのは乳幼児です。生命を守るための細胞なのです。

赤ちゃんには褐色脂肪細胞が豊富

褐色脂肪細胞は、成長するに従って減少していき、成人とくに男性にはほとんど存在しないということがわかっています。完全に無くなるわけではないのですが極めて微量です。ですから増やしたり活性化できれば良いのですが(研究は進んでいます・・・)現時点での医学研究では、皮膚に刺激しても褐色脂肪細胞が増えるということは確認されていません。

注目すべき「色」は褐色ではなくベージュ

近年の研究により、褐色脂肪細胞と似た働きをもつベージュ細胞なるものがあるというがわかりました。ポイントは、褐色脂肪細胞とベージュ細胞は別物だということです。現時点で「ベージュ細胞は運動によって増加する可能性がある」とされています。ただ、これもあくまで可能性です。

動かずして代謝を高められればそれは理想的ですが、現実は甘くありません。

タワシなどで背中をこすることによって、褐色脂肪細胞やベージュ細胞にはたらきかけて、代謝を高めるといった説は間違いと言わざるをえません。

どんなに背中を刺激しても、疲れるのは腕ですから、腕の筋肉の運動には効果的といえるかもしれません。

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