肩こりラボが鍼・マッサージだけでなく超音波療法も取り入れている理由

超音波療法は物理療法のひとつです

整形外科領域のリハビリテーション(理学療法)には、物理療法と運動療法の二つの柱があります。温めたり電気を流したりするのが物理療法、筋トレやストレッチなど実際に身体を動かすものが運動療法となります。

物理療法or運動療法ではなく、共に大切です。現在の日本の医療において、保険制度における点数の兼ね合いから物理療法の割合が減り、運動療法が主体になっているのですが、物理療法は運動療法とともに理学療法の両輪をなします。

超音波療法は、物理療法のひとつです。理学療法としての超音波療法は、超音波自体を物理的な刺激として生体に与えて、はたらきかけます。一般外傷や運動器系の急性期及び慢性期の痛み、スポーツ障害などの治療に活用されています。

超音波療法の効果とは?

超音波療法は、主に整形外科のリハビリで患部を温めるのに用いられています。これは超音波が生体組織内に吸収されると超音波の振動エネルギーが熱エネルギーに変換されるためです。特にコラーゲン含有量の高い組織(腱・靭帯・関節包・筋膜など)に加温の効果があります。

超音波には温熱効果だけではなく、音圧効果があります。

「超音波骨折治療法」をご存知の方も多いのではないでしょうか?骨折の治癒を超音波によって早める治療法で、サッカーのデビッド・ベッカム選手や野球の松井秀喜選手が骨折治療のために受けたことでも注目され、現在では多くの医療機関で行われています。

これは超音波の温熱効果によるものではありません。その詳しい仕組みはさておき、超音波のもう一つの特徴である音圧効果について簡単に説明します。

音波はその字のとおり音の波(波動)です。波というとどうしても海の波を思い浮かべてしまいますが、海の波と音の波は別物です。音波は縦波です。光やロープを伝わるような波は横波です。横波というのは波の進行方向と垂直に揺れる波で、縦波は進行方向と同じ向きで揺れる波です。縦波は波の進行方向に対して平行な振動が伝わります。

縦波と横波の違い
超音波は縦波です

この振動によって物理的な刺激を与える効果を音圧効果といいますが、音圧効果はそれだけではありません。例えばメガネ屋さんにあるメガネ洗浄機、使ったことある方も多いと思います。超音波によって水中の気体を膨張→破裂(キャビテーション現象)させて、その衝撃でメガネの汚れを落としやすくしているのです。これを超音波キャビテーションといいます。

超音波洗浄の仕組み
超音波キャビテーション

実際のところ、超音波自体による物理的な振動による刺激よりも、このキャビテーション効果による刺激・影響の方が大きいと考えられています。この音圧効果は温熱効果と区別して非温熱効果とも呼ばれています。

超音波がなぜ骨折の治癒を早める効果があるのか?物理的な振動とキャビテーションが同時に起きているため、詳しい仕組みが明確になっていない部分も多いのですが、このキャビテーション効果が人体に何らかの影響を与えていると予想されており研究が進んでいます。また超音波は音として捉えることはできませんが、人間の耳の中にあるセンサーは感知はしています。最近では、超音波を脳研究や治療に使う可能性についての研究も盛んです。

このように超音波はまだわからないことが多いのですが、難治性の骨折や偽関節の治癒促進、骨の手術をした後の骨折治癒期間を短縮する目的での超音波治療は健康保険が適用されます。つまり、一定の実績・効果は認められているのです。

実は海外では以前から超音波治療は一般的で身近なものでした。残念ながら日本はいわゆるガラパゴス状態でしたが、ようやく広まりつつあります。

超音波治療器 UST-770

ITO UST-770
伊藤超短波株式会社

肩こりラボでは、伊藤超短波社製の超音波療法機器のなかでもフラッグシップモデル(2018年12月現在) である「イトー UST-770」を導入しています。

  • なぜ廉価版ではないのか?
  • なぜ海外製のものではないのか?
  • なぜポータブルのものではないのか?

各メーカーから、様々な超音波治療器が出されているなか、当機種を選んだのには3つの理由があります。それは【安全性】【信頼性】【応用性】です。

イトー UST-770を選んだ3つの理由

安全性

医療機器で最重要なのは性能ではなく安全性です。

超音波治療器の品質を表す指標として、BNR(Beam Non-uniformity Ratio=ビーム不均等率)があります。BNRは、超音波を照射している際の、平均強度(W/cm2)に対する最大強度の比で、この値が小さければ均等性が高く、逆に値が大きければ出力に大きなムラがあることを意味します。つまり、超音波を、どれだけムラなく均一に出すことができるか?という指標がBNRです。

超音波には温熱作用がありますから、温めすぎると火傷します。火傷を防ぐためにも、このBNRが超音波治療器の安全性の目安になります。

超音波治療器は、プローブの先端の面から超音波が発せられます。実は、この面全体から常時均一に、一定の超音波が出ているわけではありません。設定した出力は一定でも、実際に出ている超音波は、強くなったり弱くなったりの誤差が生じます。誤差を完全に無くすことは難しいのですが、この誤差がどれだけあるか、というのが機器の安全性において重要となります。

そこでBNRという指標を使って、ムラの程度をみます。たとえば、BNRが6の機器ですと、平均強度を1 W/cm²と設定して照射した場合、最大強度 が6 W/cm²の部分があるということになります。つまり皮膚に当たっているプローブの一部分に6倍の強度の超音波が出ている場所が存在する可能性があることを意味します。

これは、1 W/cm²の強度で施術しているつもりでも、ピンポイントで強い出力の部分があると意図せず強い出力を与えてしまうことになり、火傷のリスクとなります。BNRが低いほど、均一に超音波がて発せられていることを示しているわけですから、火傷のリスクは低いわけです。

国内外含めて様々な超音波療法機器があります。伊藤超短波社からも、複数の超音波療法機器が出されています。たとえば当院で導入している「イトー UST-770」と、同社製のポータブル機器の「イトー US-101L」のBNRを、比較してみると、以下の違いがあります。

BNR
UST-7702.9
US-101L3.5

このようにBNRに着目してみてみると、ポータブルと比較して、イトー UST-770は安全性が高いといえます。とはいえ、BNR 3.5 という値は決して悪いわけではないのです。国産の超音波療法機器は、BNR2〜3程度のものが多いのですが、海外の製品のなかにはBNR5〜6というものもありますし、わかりやすく表記されていないものもあります。そう考えれば、ポータブルの「イトー US-101L」も十分安全性が高いといえます。

機器の価格だけでみれば、ポータブルのものはイトー UST-770と比較して半分以下です。持ち運びができて、スポーツ現場等で使用することを考えれば有用なものであると考えられます。

ですが、なぜ価格が2倍以上違うにも関わらずイトー UST-770を採用しているかというと、安全性だけは絶対に譲れないからです。たとえわずかだとしても、安全性が高い方を選ぶのに妥協はありません。

信頼性

応用性

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